意識低い系薬剤師の転職紀行

安寧の場所を求めて3年ごとに転職を繰り返す意識低い系薬剤師。管理薬剤師になりたくない万年勤務薬剤師。やる気はないけど薬は好き。

アスピリンのジレンマって何でしょうか?

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アスピリンは、以前は痛み止めとしてよく使われていましたが、

今は、もっといい痛み止めがたくさんあるので、痛み止めとしての用途ではほとんど使われません。

それでもアスピリンはいまでもバリバリ現役のお薬で、

血液をサラサラにする薬として使われています。

アスピリンは、
・血小板の凝集能を高めるトロンボキサン(TXA2) ←抑制で血液サラサラ効果
・凝集能を抑制するプロスタサイクリン(PGI2) ←抑制で血液ドロドロ効果

この両方の産生を抑制するという相反する作用があります。

この相反する効果は、服用量によって優先される効果が異なります。

アスピリンの量が少量であれば、

TXA2産生抑制>PGI2産生抑制

なので、血液サラサラの効果が得られます。

逆に、

アスピリンの量が多量であれば、

TXA2産生抑制<PGI2産生抑制

なので、血液サラサラの効果は得られず、逆にドロドロしてしまいます。

血液サラサラの薬として効果を期待するのであれば、アスピリンは低用量で服用しなくてはなりません。
いまは低容量アスピリン製剤として、バファリン81やバイアスピリンなんてのがありますが、

昔は小児用バファリンを成人が使うことで代用していました。

-お薬の豆知識

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