アスピリンは、以前は痛み止めとしてよく使われていましたが、
今は、もっといい痛み止めがたくさんあるので、痛み止めとしての用途ではほとんど使われません。
それでもアスピリンはいまでもバリバリ現役のお薬で、
血液をサラサラにする薬として使われています。
アスピリンは、
・血小板の凝集能を高めるトロンボキサン(TXA2) ←抑制で血液サラサラ効果
・凝集能を抑制するプロスタサイクリン(PGI2) ←抑制で血液ドロドロ効果
この両方の産生を抑制するという相反する作用があります。
この相反する効果は、服用量によって優先される効果が異なります。
アスピリンの量が少量であれば、
TXA2産生抑制>PGI2産生抑制
なので、血液サラサラの効果が得られます。
逆に、
アスピリンの量が多量であれば、
TXA2産生抑制<PGI2産生抑制
なので、血液サラサラの効果は得られず、逆にドロドロしてしまいます。
血液サラサラの薬として効果を期待するのであれば、アスピリンは低用量で服用しなくてはなりません。
いまは低容量アスピリン製剤として、バファリン81やバイアスピリンなんてのがありますが、
昔は小児用バファリンを成人が使うことで代用していました。