下痢は止めない方がいいといいますが、あんまりひどいと脱水症状を起こしてしまいます。
なので、弱めの下痢止めはよく使用されます。
完全に止めるのではなく、回数を減らすわけです。
子供の下痢止めでよく使われる薬として、
アドソルビンとタンナルビンという薬があります。
それぞれに下痢を止める効果があり、効き方が違うので一緒に使うと効果的です。
タンナルビン
収斂薬(しゅうれんやく)だそうです。
学校でも、収斂薬って習ったけど、収斂ってなんだよって思います。
百科事典マイペディアより
収斂薬とは、皮膚または粘膜組織の含窒化合物と結合沈殿して被膜を形成し,局所の保護や体液の滲出(しんしゅつ)を抑制する薬剤。主として創面,潰瘍(かいよう)面,粘膜表面などに消炎の目的で用いる。
だそうです。
要は、腸の粘膜とくっついて、皮膜を作って腸粘膜を保護したり、腸液の異常分泌を抑制する薬です。
タンナルビンの適応は、
下痢症だけど、
添付文書の薬効分類名は、整腸剤になっています。
腸の粘膜を保護してくれるのだから、整腸効果があるということです。
腸の調子を整えて、下痢を止めてくれます。
アドソルビン
アドソルビンは吸着剤です。
適応は、下痢症で、薬効分類名は消化管用吸着剤です。
腸管内の水分、粘液、微生物、毒素などの有害物質を吸着して除去してくれます。
また、腸管内でゲル化して腸粘膜を覆い保護します。ゲル化で下痢を固めてくれます。
整腸剤
ビオフェルミンやビオスリー、腸の細菌バランスをいい方に傾けてくれます。腸の調子が良くなれば下痢もよくなるので一緒に使います。
どれも腸管の動きを直接留めるような効果はなく、下痢止めとしての効果は弱いです。
その分、安全性の高い薬なので、小児によく用いられます。
大人は、通勤や仕事があるからやむなく強力な下痢止めで止めることもありますが、ホントは止めないで水分補給してた方がいいです。