こないだ加熱用の牡蠣を生で食べるとすごくうまいみたいな記事を読んだので、
牡蠣について調べて見ました。
スーパーで加熱用と生食用の牡蠣が並んでいたら、
生食用牡蠣の方が値段が高いはずです。
なのに、加熱用の方が旨いとはどういうことなのでしょうか?
それは、
鮮度の違いではありません。
牡蠣の採れる海域が違うのです。
「生食用」は保健所が指定した海域で獲れた牡蠣のことで、それ以外は「加熱用」として出荷されます。
この保健所が指定する生食用牡蠣が採れる海域というのは陸地から遠く水がきれいな海域です。
水がきれいってことは雑菌が少ないので生食用にできるわけですが、
残念ながらきれいな水というのは栄養やプランクトンも少ないってことなのです。
牡蠣は海水をたくさん吸収して、それと同時にプランクトンや栄養を体内に取り込み大きくなります。
なので、栄養素が少ない牡蠣のほうが味が薄くなってしまいます。
それだけではありません、
生食用の牡蠣は、安全性に万全を期すために、
紫外線で殺菌された海水に2~3日間エサを与えずにカキをつけます。
この過程で、カキを生で食べる祭に不要なものを吐き出させるわけです。
しばらくエサを与えないので、味が薄くなってしまうわけです。
安全性のため仕方がないことですが、こういったことから加熱用カキのが旨いと言われているわけです。
加熱して食べるのであれば、
生食用よりも加熱用の方がいいですね。
牡蠣はノロウイルス感染の原因になると言われていますが、
カキを生で食べても大丈夫なのでしょうか?
陸地で排泄されたノロウイルスは、河川を通って海に流れ込みます。
もちろん、下水処理場であるていど処理されるが、完全には除去できないので一部は河川に流れ込みます。
そのノロウイルスが牡蠣の養殖場に流れ込んでしまうと、
牡蠣はノロウイルスを生きたまま取り込んで、蓄積してしまいます。
このカキを食べてしまうとノロウイルスに感染してしまいます。
なので、
河口付近や湾岸の牡蠣は生食用には向いていないのです。
生食用は、河川から遠い海域のカキなのでノロウイルスの心配はありません。
ちなみに、
ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心部が85℃~90℃で90秒以上の加熱が推奨されています。
加熱用カキを食べるときはしっかり加熱してから食べましょう。