ラピアクタは長時間作用型のノイラミニダーゼ阻害薬です。
シオノギ製薬のインフルエンザ啓蒙CMで、点滴インフルエンザ治療薬があるってやってるけど、
あれは暗にラピアクタを示唆しています。
抗インフルエンザ薬の点滴なんてラピアクタしかないからね。
現在使用されているノイラミニダーゼ阻害薬は、
4種類あります。
ノイラミニダーゼ阻害薬は、細胞内で増殖したインフルエンザウイルスが細胞外に遊離するのを阻害する薬で、
ラピアクタはこの4種類のなかで唯一の点滴静注薬です。
長時間作用型のノイラミニダーゼ阻害薬なので、1回の点滴でオセルタミビル(タミフル)5日間投与と同じくらいの効果があると言われています。
A型インフルエンザ、B型インフルエンザのどちらにも有効で、鳥インフルエンザにも強い抗インフルエンザ活性があると言われています。
とくに、A型に対してはとてもよく効きます。
通常、成人には、300mg、小児には10mg/kgを15分以上かけて単回点滴静注でつかうが、
重症化する恐れのある場合は、倍の1日1回600mgの使用ができます。
いまは、抗インフルエンザ薬にもいろいろいい内服薬があるけど、
内服や吸入が困難であったり、ハイリスク患者、重症患者なんかに使用意義のある薬です。
ラピアクタではないのですが、似たような薬のタミフルで、以前に10歳代のインフルエンザ罹患者がタミフルを服用後に転落死し大々的にニュースで取り上げられたことがあります。
それをうけてタミフルは異常行動を誘発する可能性があるとされ原則10代には使用しないことになりました。
この時はインフルエンザ罹患者のほとんどがタミフルを使用しており、他のノイラミニダーゼ阻害薬は話題にならなかったが、
現在は、他のリレンザ、イナビル、ラピアクタも同じカテゴリーの薬として異常行動に注意喚起をするように求められています。
具体的に異常行動とは、
普段と違うとっぴな行動をとる、うわごとを言ったり興奮したりする、幻覚が見える、妄想、意識がぼんやりする、突然走り回るなんかがあげられます。
ただ、
このようなことは、抗インフルエンザ薬を投与してないインフルエンザ罹患者にも見られることもあり、必ずしも薬の副作用とは言い切れません。
特に、発熱後の24時間以内の比較的早期に起こりやすいと言われているので、
インフルエンザと診断されたら少なくとも2日間、保護者の方は、就寝中も含め患者を一人きりにさせないようにしましょう。
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