小児のインフルエンザにはバファリンを飲ませたらダメとよく耳にしますが、
実は、これは半分ホントで半分はウソです。
15歳未満のインフルエンザ患者には、アセチルサリチル酸(アスピリン)、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウムは投与しないこととされています。
インフルエンザの発熱に対しては、危険性の少ないアセトアミノフェンが使用されます。
まず、
いは市販で発売されているバファリンにはいくつか種類があります。
一番有名な、
バファリンA錠
有効成分は、アセチルサリチル酸と合成ヒドロタルサイト
これはアセチルサリチル酸を含むので15歳未満のインフルエンザには使用したらダメです。
でも、そもそもバファリンA錠は説明書に、
15才未満は服用しないこと
と記載されているので、もとから成人用のお薬です。
他に、
小児用バファリンCⅡ錠
有効成分は、アセトアミノフェン
こちらは、小児向けのバファリンで有効成分は大人用とまるで違うものが使われています。
適用年齢は、3歳以上で使うことがでます。
15歳未満のインフルエンザ患者にはアセチルサリチル酸は使えないけど、アセトアミノフェンは使うことができます。
なので、
大人用バファリンは子供には飲ませないほうがいいけど、今発売されている小児用バファリンであれば問題ありません。
余談ですが、
小児用バファリンであっても使用してはいけないという医師がいますが、
これはちょっとした勘違いによるところだと思います。
というのも、
昔は、病院専用の医療用バファリンに「小児用バファリン」がありました。有効成分はアセチルサリチル酸(アスピリン)です。
いまは販売が中止されて、新たに「バファリン配合錠A81」という商品名に生まれ変わりました。
昔の小児用バファリンは「アセチルサリチル酸」だったのです。
現在では医療用バファリンに「小児用バファリン」は存在しません。
ドラッグストアなんかの市販薬のみでの販売になりました。
市販薬の小児用バファリンは、昔とは成分が変更されていて、
いまは小児用に安全性の高いアセトアミノフェンです。
市販薬の変更まで把握するのは難しいですよね。
なのでいまでも小児用バファリンをアセチルサリチル酸だと思っている人はたくさんいると思います。
最後に、
インフルエンザの時にアセチルサリチル酸を飲んではいけないのは、
15歳未満とされているが、
いまは、アセチルサリチル酸以外にもいい薬はたくさんあるので、
あえてアセチルサリチル酸を使う必要はないと思います。
たとえ成人であっても避けた方が無難ですね。