いよいよ花粉症の季節に突入します。
花粉症の薬は、症状がではじめる前に予防的に服用した方が効果的なので、
2月に入ったらもうスタートしとくと、トップシーズン(3月)につらい思いをしなくて済みます。
さて、
花粉症の薬といえば、抗ヒスタミン薬ですが、
なかでも人気なのがアレグラというお薬です。
市販薬にもなっているし、CMもバンバンやっているので知名度もかなり高いです。
アレグラの特徴はなんといっても眠気が出にくいことです。
抗ヒスタミン薬は眠気が出やすいものが多く、ほとんどの薬の説明書に眠気の注意事項があります。
そんななかで、このアレグラは眠気の注意事項がなく、
働くお父さん、勉強に勤しむ学生さん、ドライバーなんかに使いやすい薬です。
このアレグラをパワーアップした薬が、昨年発売されました。
その名も、ディレグラ配合錠です。
販売元は、アレグラと同じサノフィ株式会社です。
アレグラ
有効成分:フェキソフェナジン塩酸塩
ディレグラ配合錠
フェキソフェナジン塩酸塩 + 塩酸プソイドエフェドリン
このディレグラはアレグラにプソイドエフェドリンを追加で配合した錠剤なのです。
花粉症のでつらい症状といえば、
くしゃみ、鼻水、鼻づまりがありますが、
アレグラなんかの抗ヒスタミン薬は、くしゃみ・鼻水・鼻づまり、どの症状にも効果があるが、
ちょっと酷い鼻づまりがある人には十分な効果が得られない時があります。
それを補うために追加されたのが、
プソイドエフェドリンという成分で、主に鼻づまりに効果があります。
抗ヒスタミン薬で不十分な鼻づまりには、しばしば血管収縮薬の点鼻薬が使用されるが、頻繁に使用するとリバウンド現象で鼻づまりを悪化させてしまいます。
このプソイドエフェドリンも血管収縮剤であるが、リバウンド現象を起こしにくいα交感神経刺激薬の経口剤です。
鼻づまりが酷い花粉症では最適と言えます。
アレグラとディレグラの使い方の違い
抗ヒスタミン薬の成分は同じだけど、ちょっとだけ使い方が違うので注意が必要です。
アレグラ錠:通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
通常、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mg を1日2回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
ディレグラ配合錠:通常、成人及び12歳以上の小児には1回2錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg及び塩酸プソイドエフェドリンとして120mg)を1日2回、朝及び夕の空腹時に経口投与する。
ディレグラは通常、成人なら1回2錠です。また、空腹時投与です。
食後にすると空腹時に比べてフェキソフェナジンの血中濃度が下がってしまうそうです。
ちなみにアレグラもそうです。食後で使われることが多いけど、添付文書に食後の指定はないので、食前でもいいです。
食後にしたら血中濃度が落ちるけど、効かないわけじゃないから、食後が間違いというわけではないです。
交感神経薬とMAO阻害剤とは併用禁忌です。
ノルアドレナリンの蓄積が増大しているため、塩酸プソイドエフェドリンとの併用により急激な血圧上昇が起こるおそれがあるからです。
このプソイドエフェドリンは市販の鼻炎薬にはよく使われているけど、
医療用ではこのディレグラだけになります。