ムカデは硬そうな甲殻と刺々しい身体をもちいかにも刺しそうな風貌なのですが、
ムカデはハチのように針を持っているわけでわありません。
正確には噛み付いて直接毒を注入します。
ムカデは上顎に牙のようなものをもっているので、噛まれると針に刺された様な激痛が走ります。
まれに患部に牙残っている場合は速やか取り除きましょう。
ムカデ毒は、ヒスタミン、セロトニン等のアミン類、サッカラーゼ、ヒアルロニダーゼなどの酵素類や蛋白分解酵素です。
ハチと似たような成分が多く、何度も噛まれるとアナフィラキシーショックを起こすこともあるので、
あなどれません。
噛まれた時の対処法
①可能であれば毒の吸出し
ドラッグストアにポイズンリムーバーなるものが売っているので、これで毒を吸い出すのがベスト。
よくハチに刺されたり、ムカデに噛まれる人はじょうぶ
入った毒が少なければ少ないほど治りがいいからです。
②石鹸でよく洗い流す
どくと一緒に雑菌などがはいってしまうといけないので、石鹸でよく洗いましょう。
③外用薬を塗る
ムカデには最強ランクのステロイドの外用薬を使用します。
市販薬では、ベトネベートやフルコートなんかがいいでしょう。
④痛みや腫れが強い時は冷湿布で痛みをとったり、冷やして炎症に対処しましょう。
ベトネベートやフルコートは市販薬の中では一番強いですが、病院のものと比べると真ん中くらいの強さです。
これで腫れが引かないようなら受診をおすすめします。
余談ですが、虫さされには昔からキンカンがよく経験的に使用されています。
キンカンに含まれるアンモニアが毒の酸性を中和すると言われているがその効果はハッキリしません。
キンカンには、アンモニアの他に、メントールも含まれており、
この2つの成分には清涼感があり、アンモニアにには吸熱、メントールの気化による冷却があり、
一時的に皮膚の痛覚を麻痺させます。比較的速やかに、痒みや痛みに効果がありますが、
それ自身に腫れや炎症を抑える効果はないので、かゆみが引いたとしても油断は禁物です。
キンカンを否定するわけではありませんが、皮フ科の治療においても、ムカデ噛まれはステロイドを使用するので、ステロイド外用薬の方を推奨します。