咳止めは、名前の通りで咳を止める薬なんだけど、
なかには、鼻水にも効きそうな成分が使われていることがあります。
この鼻水の成分というのもあくまでも咳に効く薬として使われているので、
効果効能には鼻水とは書いていないんだけど、
成分的にはどうみても鼻水の薬。
特にOTCの咳止めには、色んなタイプの咳に効くように必ずと言っていいほど鼻水の薬が入っている。
その鼻水の薬というは、
マレイン酸クロルフェニラミン(略してマレクロ)
第一世代抗ヒスタミン薬で、くしゃみ、鼻水、痒みに効果がある。
医療用の薬で言うと、ポララミンに使われている成分だ。
使用量には幅があるんだけど、成人は通常1回2mg使用する。
OTCの咳止めで有名な、
アネトンやブロン液の有効成分は、
リン酸コデイン
マレイン酸クロルフェニラミン
その他いろいろい
で、やはりマレクロが使われているわけだ。
ちなみに、リン酸コデインは咳止めです。
マレイン酸クロルフェニラミンの説明は「抗ヒスタミン剤の一つで、アレルギーが原因となって起こるせきに効果があります。」となっています。
アレルギーも咳の原因になることがあるので、アレルギーの咳を想定して配合されているのです。
しかも、けっこう量が多くて、
アネトンやブロン液のマレクロの1日量は12mgです。
実にポララミン錠6錠分です。
これだけ飲めば、鼻水もスパットとまると思う。ただしあくまでも咳の薬だから鼻水への適用はありません。
医療用の咳止めで有名なものとして、フスコデ錠がある。
これも配合剤で、
フスコデ錠1 錠中に、
ジヒドロコデインリン酸塩 3mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 7mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩 1.5mg
を含有します。
やっぱりマレクロ入っているので鼻水に効きます。
ちなみにフスコデのMAXは1日9錠だから、
マレクロ13.5mgになる。
これだけ飲めば、鼻水もとまると思う。
咳止めのリン酸コデイン自体は、ほとんど眠くならないんだけど、
マレクロは眠くなる。
また、
マレクロは抗コリン作用もあるので緑内障や前立腺肥大症に禁忌になる。
咳止めでも、抗ヒスタミン剤と同じ注意が必要な物があるので気をつけておきたい。