お昼の休憩を終えて、午後の勤務がはじまるとき、
ベテラン薬剤師のMさんからの一言です。
プロペトの油が分離していたので、新しいものを開封して使用しました。分離したものは捨ててもいいですか?
いやいやいや、ちょっと待てよ。
Mさんプロペトって何か知ってますか?
Mさん:ワセリンです。
そうっ、ワセリンなんです。
それも純度99.9%以上のものすごく純粋なワセリン。
つまり余計なものなんて、入ってないのです。
油がういてるもなにもそれはただワセリンが溶けただけ。
また冷えれば、固まるわ。ちょっと考えたらわかるだろ。
ちなみに、プロペトは加熱滅菌しても、ほとんど変化することはありません。冷やして固めれば元通りです。
捨てないで下さい。
プロペトについて調べていたらたまたま見つけたのですが、
プロペトって100gチューブもあるんですね。
たまに400gとか凄い量で処方がきたりしますが、これを容器に詰めるのは一苦労だし、
容器代も馬鹿になりません。
早速採用です。
石丸製薬株式会社プロペト®よくある質問より抜粋
http://www.maruishi-pharm.co.jp/med2/product-quest164.html
Q:液状の油分が出ていますが、使用しても問題ありませんか。
A:白色ワセリンは、分子量の異なるパラフィンの混合物です。分子量が小さい融点が低いパラフィンは、保管温度が高くなると液状となり、油分として出てくる場合があります。このような場合は、軽く混ぜ合わせて使用すれば問題ありません。また、涼しい場所での保管をお勧めします。
Q:白色ワセリンとの違いは何ですか?
A:プロペトも日本薬局方白色ワセリンの規格に適合します。プロペトは、稠度、粘度ともに眼科用軟膏として適切な物性を有し、夾雑有機酸類をほとんど有しません。また、加熱滅菌に耐え、ほとんど変色することがありません。
Q:プロペトはどのように滅菌するのですか?
A:滅菌する場合は、乾熱滅菌(150℃、1~3時間)して下さい。
Q:プロペトが口の中に入っても問題ありませんか。
A:プロペトは、石油から分離、精製したパラフィンで、口腔内に使用する軟膏基剤にも使用されており、毒性は低く、小児など皮膚保護として使用したプロペトを舐めるなどして口に入った程度では問題ないと考えられます。経過観察し、症状がなければ特に処置は不要です。誤飲などで大量に服用した場合は、油を大量に服用した場合と同様、一過性の悪心、嘔吐、下痢などの消化器症状が現れる場合があり、症状があらわれた場合は対症療法を行ってください。