昨日、知人から、カチリの塗り方について質問されたので説明しました。
薬局で、1日2~3回塗ってくださいと言われたそうですが、
ポスターカラーの原液のような、激臭のする得体のしれない塗り薬、
それだけの説明では不安になりますよね。
カチリ(フェノール・亜鉛華リニメント)
効能効果
皮膚そう痒症、汗疹、じん麻疹、小児ストロフルス、虫さされ
禁忌(次の部位には使用しないこと)
び爛・潰瘍・結痂・損傷皮膚および粘膜フェノール(2%)の防腐、消毒、鎮痒作用と酸化亜鉛の収れん作用のほか、皮膚面に塗擦すると水 分が蒸発してトラガントの薄膜が残り、皮膚を保護する作用を有する
マイラン製薬『医薬品インタビューフォーム カチリ「ホエイ」』より
以前は、カチリは、虫刺されや消毒に使用されていたんだけど、
最近では水疱瘡でしか使わなくなりました。虫刺されや消毒にはもっといいお薬があるので、
あえて刺激の強いフェノールを使う必要が無くなったからです。
また、水疱瘡にも使わに医師は増えてきている。というのも、カチリ自体の水疱瘡に対する効果がはっきりしないからだ。水疱瘡には内服薬が処方されることが多く、ウイルスを体内から直接殺してくれるのでとてもよく効きます。塗り薬を使用しなくても、内服薬を使えば比較的すみやかに、そして綺麗に治ります。
さて、本題のカチリの塗り方です。
カチリの塗り方
カチリは消毒成分のフェノールがウイルスを殺菌してくれます。
殺菌効果はタンパク質を編成させることに由来するため、なるべく健常な肌には塗らないようにします。
また、びらんや潰瘍には禁忌になっているため、傷になっているようなところは避けます。
ポイント
・水疱瘡で赤くプチプチでているところにポイントで塗っていく
・塗る方も素手よりは綿棒の方が好ましい
・水ぶくれを潰さないように優しく塗る
・水ぶくれが潰れたあとは潰瘍やびらんになるのでここに塗るとしみるため塗らないように。そもそも損傷皮膚には禁忌です。
・乾燥して残った薬は無理に剥がすと水ぶくれが壊れてしまうため、剥がさずに上から重ねて塗りましょう。
・掻き壊すと悪化の原因になるので、爪は短くしてダメージを最小限にとどめましょう。
そもそも水疱瘡は自然に治癒する病気です。塗り薬はちょっとした補助にしか過ぎません、
塗らなければ治らないというわけではないので、シミて嫌がるところは無理に塗らないで、
塗れそうなとこだけ使うといいかと思います。