意識低い系薬剤師の転職紀行

安寧の場所を求めて3年ごとに転職を繰り返す意識低い系薬剤師。管理薬剤師になりたくない万年勤務薬剤師。やる気はないけど薬は好き。

ルネスタとアモバンの違い

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ルネスタはアモバンの後継品です。

アモバンは、2001年に発売された薬で、日本では10年以上使用経験のある薬です。

個人的には、使いやすいいい薬だと思う。

このアモバンがもっと使いやすく進化したのがルネスタって薬です。

2012年に発売された新しい薬だ。最近、投与期間制限も解除されて長期に使用できるようになりました。

アモバンの成分名はゾピクロンで、ルネスタの成分名はエスゾピクロンです。似てるでしょ?

もともと、

ゾピクロンって成分は、SゾピクロンとRゾピクロンの混合物で、それをまとめてゾピクロンって呼んでいます。医薬品なのにそんな適当なことしていいの?っておもうかもしれないけど、普通の化合物ならSもRも同じで違いはないから区別することはない。ホントに、細かく分類すると違うってだけです。

でもたまたまこのゾピクロンにおいてはSゾピクロンの方が効き目が強いことがわかったから、特別にこれだけ抽出して製品化したのがルネスタ(エスゾピクロン)です。

アモバン(ゾピクロン)だと通常、1回7.5mgを服用するわけだが、ルネスタ(エスゾピクロン)だと1回1~2mgで済む。

アモバンは超短時間型、ルネスタは短時間型に分類されるんだけど、そんなに違いはないように思える。

アモバン:入眠時間15-30分、持続時間3.9時間
ルネスタ:入眠時間25分、半減期5時間

分類が違うんだけど、比べてみるとほとんど同じです。ルネスタの方が半減期が長いみたいですね。

効き目や作用時間はほとんど同じなので、これだけじゃ新薬を使うメリットはあまりありません。

実は、ルネスタにはアモバンと比べてとてもいいメリットがあるんです。

睡眠薬は長期に使用すると、耐性や依存が問題になってくるんだけど、このルネスタは耐性がほとんど生じないとされていて、依存性もほとんどありません。

アモバンなんかだと連続して使用していると薬の効きが悪くなって、薬を替えたり増やさざる負えなくなります。

その点ルネスタは耐性を生じないので、薬の効きが悪くなることはありません。

安定して同じ効果をえられるわけです。

睡眠導入剤のなかでは珍しく投与日数制限が設けられていない薬です。30日なんていわずに60日でも90日でも医者が許可すれば処方できる。

そもそも向精神薬のカテゴリーではなく普通薬に分類されてる。

このエスゾピクロンの副作用で多いのが味覚障害です。アモバンと同じですね。

ゾピクロンは服用した薬剤の4%くらいが唾液に排泄されるといわれているので、薬が全て排泄されるまでの間口の中に薬の味(苦味)が残ってしまう。

これも人それぞれなんだけど、耐えられない人は多い。

ルネスタになって少し減ったみたいです。

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